作成者別アーカイブ: tkgb

第41回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 労働者災害補償保険法(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。) 〔問 9〕

第41回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 労働者災害補償保険法(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。) 〔問 9〕

第41回社会保険労務士試験の択一試験問題解説

労働者災害補償保険法(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。)

〔問 9〕
労災保険暫定任意適用事業又は雇用保険暫定任意適用事業に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 労災保険暫定任意適用事業の事業主については、労災保険の加入の申請をし、厚生労働大臣の認可があった日に、労災保険に係る労働保険の保険関係が成立する。この場合において、当該申請書には、労働者の過半数の同意を得たことを証明することができる書類を添付する必要はない。

B 厚生労働大臣の認可を受けて労災保険に係る保険関係が成立した後1年を経過していない労災保険暫定任意適用事業の事業主は、当該保険関係の消滅の申請を行うことができない。

C 労災保険に係る保険関係が成立している労災保険暫定任意適用事業の事業主が、当該保険関係の消滅の申請をし、厚生労働大臣の認可があった日の翌日に、その事業についての当該保険関係が消滅する。この場合において、当該申請書には、当該事業に使用される労働者の過半数の同意を得たことを証明することができる書類を添付する必要がある。

D 雇用保険に係る保険関係が成立している雇用保険暫定任意適用事業の事業主が、当該保険関係の消滅の申請をし、厚生労働大臣の認可があった日の翌日に、その事業についての当該保険関係が消滅する。この場合において、当該申請書には、その事業に使用される労働者の2分の1以上の同意を得たことを証明することができる書類を添付する必要がある。

E 労働保険徴収法では、雇用保険暫定任意適用事業の事業主は、その事業に使用される労働者の2分の1以上が雇用保険の加入を希望するときは、雇用保険の加入の申請をしなければならないとされており、この規定に違反した事業主に対する罰則が定められている。

皆様、こんにちは。今回の解説をはじめさせていただきます。

Aの問題文は「ひっかけ問題」として出題したのでしょうね。労災保険(労働者災害補償保険)の暫定任意適用事業の労災保険の加入申請には「同意証明書」は必要有りませんが、雇用保険での暫定任意適用事業の雇用保険への加入申請には「同意証明書」は必要です。その違いの理由は「労働者」がお金(保険料)を負担するかどうかなのですね。再保険は100%事業主負担ですから、労働者としては「どんどん加入申請してくださいね。私は1円も払いませんけど、私が得になる保険ですからね。」というのが本音ですね。よってAは○(正答肢)となります。

Bの問題文は「①保険関係が成立している労災保険暫定任意適用事業の事業主については、徴収法第5条の事業の廃止又は終了によるほか、その者が当該保険関係の消滅の申請をし、厚生労働大臣の認可があった日の翌日に、その事業についての当該保険関係が消滅する。②前項の申請は、次の各号に該当する場合でなければ行うことができない。(1)当該事業に使用される労働者の過半数の同意を得ること。(2)擬制任意適用事業以外の事業にあっては、保険関係が成立した後1年を経過していること。(3)特別保険料が徴収される場合は、特別保険料の徴収期間を経過していること。」という整備法第8条についての問題ですね。ここで、2つの言葉のご説明をします。整備法とは正式名称は「失業保険法及び労働者災害補償保険法の一部を改正する法律及び労働保険の保険料の徴収等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」という長い名称の法律で私が所持している社会保険労務士六法では3,179頁からはじまります。次に今の法律内容での「(2)擬制任意適用事業」とは、「今まではずっと5人以上の労働者がいたのに、5人未満となったので、仕方が無く暫定任意適用事業となった事業」のことです。

Bは「その通り」ですので、○(正答肢)となります。

Cの問題文はさきほどの整備法第8条の「そのまま」ですね。よってCは○(正答肢)となります。

Dの問題文は「ひっかけ問題」ですね。雇用保険では4分の3以上ですね。一度まとめましょう。暫定任意適用事業が保険関係成立、保険関係消滅の申請をするために労働者の同意が必要かどうかは「労災→不要→過半数」「雇用→2分の1以上→4分の3以上」というように、どちらも保険関係消滅の方が労働者にとって不利益ですので、より多くの同意が必要となっていますね。よってDは×(今回の〔問 9〕の解答)となります。

Eの問題文は「その通り」ですね。これも「労災過半数」「雇用2分の1以上」とずれがあるので、さきほどのDの解説とあわせて頭の中にイメージできるようにしてくださいね。よってEは○(正答肢)となります。

結論として今回の〔問 9〕の解答は「D」となります。