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第41回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 労働者災害補償保険法 〔問 7〕

第41回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 労働者災害補償保険法 〔問 7〕

第41回社会保険労務士試験の択一試験問題解説

労働者災害補償保険法

〔問 7〕
介護補償給付等に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 介護補償給付は、障害補償年金又は傷病補償年金を受ける権利を有する労働者が、その受ける権利を有する障害補償年金又は傷病補償年金の支給事由となる障害のため、現に常時又は随時介護を受けているときは、その障害の程度にかかわらず、当該介護を受けている間(所定の障害者支援施設等に入所している間を除く。)、当該労働者の請求に基づいて行われる。

B 障害補償年金又は傷病補償年金を受ける権利を有する労働者が介護補償給付を請求する場合における当該請求は、当該障害補償年金又は傷病補償年金の請求をした後に行わなければならない。

C 介護補償給付を受けることができる要介護障害の程度については、厚生労働省令において「常時介護を要する状態」と「随時介護を要する状態」とに分けて定められている。

D 二次健康診断等給付は、社会復帰促進等事業として設置された病院若しくは診療所又は都道府県労働局長の指定する病院若しくは診療所において行われるが、その請求は、一次健康診断の結果を知った日から3か月以内に行わなければならない。

E 特別支給金は、社会復帰促進等事業の一つとして、労働者災害補償保険特別支給金規則に基づき、二次健康診断等給付以外の労災保険の各保険給付に対応して支給される。

皆様、こんにちは。今回の解説をはじめさせていただきます。

介護補償給付に関しては、

第42回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 労働者災害補償保険法 〔問 1〕

の解説をご覧頂くと、社会保険労務士試験問題が解きやすくなると思います。

Aの問題文は「その障害の程度にかかわらず」というフレーズがおかしいですね。65歳以上の方が受けることが多い「介護保険」と違って、実際に働いている若い世代が受ける「介護補償給付」は、本当に動けないというような人達がうける保険給付です。覚え方というかイメージとしては、「常時介護を受けているという状態は1級」「随時介護を受けているという状態は2級」というイメージを持ってくださいね。つまり、3級以下では介護補償給付を受けることが出来ません。よってAは×(誤答肢)となります。

Bの問題文は、「ひっかけ問題」ですね。さきほど解説した

第41回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 労働者災害補償保険法 〔問 5〕

の解説をご覧下さい。それで大丈夫です。

傷病補償年金は「職権」で、それ以外の保険給付は「請求」でしたね。ですから、障害補償年金は、「請求」ですので、いつから保険給付がはじまるかの予想が有る程度つきますね。それに対して、傷病補償年金は「職権」ですので、いつはじまるかは、お役所次第ですから、本人にはわかりませんね。ということは、障害補償年金にともなう介護補償給付は同時に請求することは出来ますが、傷病補償年金にともなう介護補償給付は、「同時に請求することはできない」はずですね。事前にいつ、傷病補償年金の支給が決定するかを教えてもらっていないとできないことですね。ですから、傷病補償年金にともなう介護補償給付は「傷病補償年金の支給決定をうけた後」に請求するのですね。また、障害補償年金にともなう介護補償給付は「同時」でも「後」でもどちらでもよいのですね。現実問題として介護補償給付を受けることを希望するような状態であれば、1日でも早く介護補償給付をうけたいものですね。ですから、現実としては、それぞれ1番早い状態としての「障害補償年金にともなう介護補償給付は同時」「傷病補償年金にともなう介護補償給付は支給決定の後すぐに」請求を行うことが多いと思われます。よってBは×(誤答肢)となります。

Cの問題文は、「その通り」ですね。「常時=1級対応」「随時=2級対応」とイメージしてもらうとよいです。よってCは○(今回の〔問 7〕の解答)となります。

Dの問題文は「ひっかかる」人が出るかも知れませんね。
二次健康診断等給付の流れは次のようにイメージしてくださいね。

Aさんは会社のみんなと一緒に健康診断を受けました(一次健康診断の受診)。その際に①血圧②血中脂質検査③血糖検査④腹囲の検査の4項目のいずれにも「異常所見がある」と診断されました。Aさんは健康診断を受けた日から3箇月以内に、指定された病院でよりくわしい健康診断をうけました(二次健康診断の受診)。その結果を3箇月以内に事業主に提出しました(結果の提出)。事業主は二次健康診断を受けた労働者から提出された結果の内容について2か月以内に産業医の意見を聴かなければなりません(意見聴取)。そして、産業医からのアドバイスにもとづき、今回の二次健康診断を受けた労働者の配置転換、残業時間を減らす、職場環境の改善その他の処置を講ずる参考としました。

以上が二次健康振動給付の流れです。まとめると、

(1)一次健康診断(全員対象)→①血圧②血中脂質検査③血糖検査④腹囲検査のいずれにも異常所見の人だけが二次健康診断ほ請求できる。
(2)二次健康診断(①~④のいずれにも異常所見の人だけ)の請求→一次健康診断受診後、3箇月以内に請求しなければならない。
(3)事業主は二次健康診断結果が事業主に届いてから2か月以内に医師の意見を聴かなければならない。
(4)その意見により、対象の労働者の健康の保持増進をはかるようにする。

という流れですね。

繰り返します。労働者が二次健康診断を請求するのは一次健康診断受診の日から3箇月以内です。そして、二次健康診断が行われると、結果が後日、事業主に届きます。届いた日から2か月以内に事業主はその結果の内容について医師の意見を聞かなければいけません。そして、意見を参考にして労働者の健康の保持増進をはかるのですね。

Dの問題文では「結果を知った日」は、受診日からまた1週間か2週間のずれがありますね。とにかく、「受けた日」から3箇月以内でする。よってDは×(誤答肢)となります。

Eの問題文は、特別支給金の問題ですね。

第42回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 労働者災害補償保険法 〔問 2〕

の解説をご覧頂くと、社会保険労務士試験対策はバッチリですね。

第42回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 労働者災害補償保険法 〔問 2〕

解説をご覧頂くと、

「特別支給金」は「生活費」の補助目的と原則として「2割」分のお金がでるのでしたね。つまり、「生活費」ではない、「葬祭関係」「療養関係」「介護関係」では、特別支給金はでなかったですね。

Eの問題文の「二次健康診断等給付以外の再保険の各保険給付に対応して支給される。」とありますが、各保険給付の中でも「葬祭料と葬祭給付」「療養補償給付と療養給付」「介護補償給付と介護給付」は、生活費ではありませんから、「特別支給金」が出る余地はなかったですね。よってEは×(誤答肢)となります。

結論として今回の〔問 7〕の解答は「C」となります。