カテゴリー別アーカイブ: 健康保険法択一

第42回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 健康保険法 〔問 10〕

第42回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 健康保険法 〔問 10〕

第42回社会保険労務士試験の択一試験問題解説

健康保険法

〔問 10〕
健康保険法に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 任意継続被保険者は、①任意継続被保険者となった日から起算して2年を経過したとき、②死亡したとき、③保険料を納付期日までに納付しなかったとき(納付の遅延について正当な理由があると保険者が認めたときを除く。)、④被保険者となったとき、⑤船員保険の被保険者となったとき、⑥後期高齢者医療の被保険者等となったときのいずれかに該当するに至ったときは、その日からその資格を喪失する。

B健康保険組合は、共同してその目的を達成するため、健康保険組合連合会(以下本問において「連合会」という。)を設立することができる。連合会を設立しようとするときは、規約を作り、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。連合会は、設立の認可を受けた時に成立する。

C被保険者(任意継続被保険者を除く。)は、①適用事業所に使用されるに至った日、②その使用される事業所が適用事業所となった日、③適用除外に該当しなくなった日のいずれかに該当した日から、被保険者の資格を取得するが、①の場合、試みに使用される者については適用されない。

D 育児休業等をしている被保険者が使用される事業所の事業主が、厚生労働省令で定めるところにより保険者等に申出をしたときは、その育児休業等を開始した日の属する月の翌月からその育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間、当該被保険者に関する保険料は徴収されない。

E 被保険者資格の得喪は、事業主との使用関係の有無により決められるが、この使用関係の有無を判断する場合には、画一的かつ客観的な処理の要請から、形式的な雇用契約の有無によって判断される。なお、このように使用関係の有無を被保険者資格得喪の要件とするが、その資格得喪の効力発生を保険者の確認を要すこととしており、保険者の確認があるまでは、資格の得喪の要件が備わってもその効力は発生しない。

皆様、こんにちは。今回の解説をはじめさせていただきます。

Aは「任意継続被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の翌日((4)~(6)までのいずれかに該当するに至ったときは、その日)から、その資格を喪失する。
(1)任意継続被保険者となった日から起算して2年を経過したとき。
(2)死亡したとき。
(3)保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を納付期限までに
   納付しなかったとき(納付の遅延について正当な理由があると
   保険者が認めた時を除く。)。
(4)一般の被保険者となったとき。
(5)船員保険の被保険者となったとき。
(6)後期高齢者医療の被保険者等となったとき。」という健康保険法第38条について問いかけてきている問題です。ここで、注意してほしいのは、(3)の条件で納付期限というのは、任意継続被保険者についてはその月の10日が納付期限なので、10日までに保険料を納めなかった場合は、11日が資格を喪失する日となります。ただし、ここまでの難問は本試験では出ないと思いますが・・・。今回のAの問題文は(1)~(3)の場合でも、「その日」となっていますね。本当は「翌日」なのに・・・。よってAは×(誤答肢)となります。

Bは「(1)健康保険組合は、共同してその目的を達成するため、健康保険組合連合会を設立することができる。
(2)健康保険組合連合会は法人とする。
(3)健康保険組合連合会を設立しようとするときは、規約を作り、
  厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
(4)連合会は、設立の認可を受けたときに成立する。
(5)厚生労働大臣は、健康保険組合に対し、組合員である被保険者の
  共同の福祉を増進するため必要があると認めるときは、
  健康保険組合連合会に加入することを命ずることができる。」という健康保険法第184条、第185条について問いかけてきている問題です。 Bはそのままですね。よってBは○(今回の〔問 10〕の解答)となります。

Cは「一般の被保険者は、適用事業所に使用されるに至った日若しくはその使用される事業所が適用事業所となった日又は適用除外の規定に該当しなくなった日から、被保険者の資格を取得する。」という健康保険法第35条及び「事業所の内規等により一定期間は臨時又は試みに使用するとか、雇用者の出入りが頻繁で永続するか否か不明であるといった理由で資格取得を遅延させることはできない(雇い入れの当初より被保険者となる)」という昭和26.11.28保文発5177号について問いかけてきている問題です。試みに使用される者についても適用されるとありますので、Cは×(誤答肢)となります。

Dは「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第2条第1号に規定する育児休業、同法第23条第1項の育児休業の制度に準ずる措置による休業又は地方公務員の育児休業等に関する法律に基づく育児休業(以下「育児休業等」という。)をしている一般の被保険者が使用される事業所の事業主が、厚生労働省令で定めるところにより保険者に申し出をしたときは、その育児休業を開始した日の属する月からその育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月までの期間、当該被保険者に関する保険料を徴収しない。」という健康保険法第159条について問いかけてきている問題です。Dの問題文の「開始した日の属する月の翌月から」が「開始した日の属する月」にならなければおかしいというように、最後の「終了する日の翌日が属する月の前月までの期間」とい言葉から考えてわかるようになれば、法律を覚えていなくても、国語力で正誤の判断ができるようになります。
「開始が当月なら終了は前月まで」「開始が翌月なら終了は当月まで」に絶対になりますので、頭の中で「当月と前月」「翌月と当月」のイメージを何回か浮かべて国語力として理解しておいてください。これだけでも、他の厚生年金保険法や国民年金法にも応用できますよ。よってDは×(誤答肢)となります。

Eは「形式的な」というキーワードで「こんなん×(バツ)やぁ」と反応してください。社会保険労務士試験に出てくる問題文で「形式的な」というフレーズはほとんどが間違いです。例外として安全衛生法での機械の点検で同じ規格のヘルメットなどが多数作成されるときに、いくつかピックアップして点検してOKとして、あとは形式的に合格とする、というぐらいの物に対して使われます。人に対しては「形式的」ではなく「実質的」にみるのが社会保険労務士試験の問題の考え方だと思ってください。よってEは自信を持って×(誤答肢)と考えてください。

結論として今回の〔問 10〕の解答は「B」となります。

第42回社会保険労務士試験の択一試験問題での健康保険法の問題は〔問1〕から〔問10〕までの10問ですが、それぞれの問題にA~Eまでの5つの文章があります。一つ一つじっくりと考えると50問のすばらしい問題集となります。今回の解説があなたにとって少しでも役に立つことができれば当サイト管理者としてはこの上ない喜びです。