第42回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 健康保険法 〔問 1〕

第42回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 健康保険法 〔問 1〕

第42回社会保険労務士試験の択一試験問題解説

健康保険法

〔問 1〕
保険者に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 全国健康保険協会が管掌する健康保険の事業に関する業務のうち、被保険者の資格の取得及び喪失の確認、標準報酬月額及び標準賞与額の決定並びに保険料の徴収(任意継続被保険者に係るものを除く。)並びにこれらに附帯する業務は、厚生労働大臣が行う。

B 全国健康保険協会は、毎事業年度、財務諸表、事業報告書及び決算報告書を作成し、それらについて、監事の監査のほか、厚生労働大臣の選任する会計監査人の監査を受け、それらの意見を付けて、決算完結後1か月以内に厚生労働大臣に提出し、その承認を得なければならない。

C 政府または地方公共団体の職員(非常勤の者を除く。)は、全国健康保険協会の役員となることはできない。ただし、厚生労働大臣の承認を受けたときは、この限りではない。

D 健康保険組合の監事は、組合会において、設立事務所の事業主の選定した組合会議員及び被保険者である組合員の互選した組合会議員のうちから、それぞれ一人を選挙することになっており、監事のうち一人は理事または健康保険組合の職員を兼ねることができる。

E 健康保険組合において、収入金を収納するのは翌年度3月31日、支出金を支払うのは翌年度の4月30日限りとする。

皆様、こんにちは。今回の解説をはじめさせていただきます。

Aは「全国健康保険協会が管掌する健康保険の事業に関する業務のうち、被保険者の資格の取得及び喪失の確認、標準報酬月額及び標準賞与額の決定並びに保険料の徴収(任意継続被保険者に係るものを除く。)並びにこれらに附帯する業務は、厚生労働大臣が行う。」という健康保険法第5条2項について問いかけてきている問題です。まさに、その通りですので○(今回の〔問 1〕での解答)となります。

Bは「全国健康保険協会は、毎事業年度、財務諸表を作成し、これに当該事業年度の事業報告書及び決算報告書を添え、監事及び会計監査人の意見を付けて、決算完結後2月以内に厚生労働大臣に提出し、その承認を受けなければならない。」という健康保険法第7条の28の2項について問いかけてきている問題です。この文中の「2月」は「にげつ」と読みます。普段の生活では「ふたつき」と読みそうなのですが法律の世界での読み方では「にげつ」と読みます。たとえば期間をあらわすことばとしての「1月」は「ひとつき」と読みそうですが、法律の世界では「いちげつ」と読みます。普段の読み方とは違うのだなぁという思いで覚えてもらうと結構かと思います。よってBは「1か月」というのが「2か月→法律の世界では2月(にげつ)」との間違いですので、×(誤答肢)となります。

Cは「政府又は地方公共団体の職員(非常勤の者を除く。)は、役員となることはできない。」という健康保険法第7条の13について問いかけてきている問題です。考え方としては公務員が別の公務員の職を兼任できないという考え方をしてください。一例として私の住む神戸市役所の窓口担当の職員が全国健康保険協会の役員を兼ねる兼ねるために東京に行ってしまえば、その職員の神戸市役所内の窓口担当の職務は一人で同時に東京都と神戸市に出勤することは無理ですね。言葉にして問いかけられると難しいですが、頭の中でイメージするとわかりやすくなることが多いですね。ですから「常勤職員」が「厚生労働大臣の承認を受けたときは、この限りではない。」という文章はあり得ないと言うことが推定することができます。よってCは×(誤答肢)となります。

Dは「①健康保険組合に、役員として理事及び監事を置く。②理事の定数は、偶数とし、その半数は設立事業所の選定した組合会議員において、他の半数は被保険者である組合員の互選した組合会議員において、それぞれ互選する。③理事のうち一人を理事長とし、設立事業所の事業主の選定した組合会議員である理事のうちから、理事が選挙する。④監事は、組合会において、設立事業所の事業主の選定した組合会議員及び被保険者である組合員の互選した組合会議員のうちから、それぞれ一人を選挙する。⑤監事は、理事又は健康保険組合の職員と兼ねることができない。」という健康保険法第21条について問いかけてきている問題です。ここで、監事の仕事は「監査」です。監査とは、役員を「監督し検査すること。」を短くした言葉で監査といいます。つまり検査をする人が理事や健康保険組合の職員と兼ねていれば、「なあなあ」や「不正」がでることが予想されます。だから、監事とその他の役員との兼任はできないとされています。よってDは×(誤答肢)となります。

Eは「健康保険組合において、収入金を収納するのは翌年度の5月31日、支出金を支払うのは翌年度の4月30日限りとする。」という健康保険法施行令第19条について問いかけてきている問題です。収入金の日付が3月31日というのが間違いですね。このEの問題が1番最初のAの1にあれば難しい問題でしたね。ただし、今回はAが比較的容易に正答肢とわかりましたので、Eが正答肢か誤答肢で迷う必要性が低かったのではないでしょうか。よってEは×(誤答肢)となります。

結論として今回の〔問 1〕の解答は「A」となります。

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