第42回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 厚生年金保険法 〔問 5〕

第42回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 厚生年金保険法 〔問 5〕

第42回社会保険労務士試験の択一試験問題解説

厚生年金保険法

〔問 5〕 障害厚生年金に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 障害等級は、障害の程度に応じて軽度のものから1級、2級及び3級とし、各級の障害の状態は、政令で定める。

B 障害の程度が障害等級の1級または2級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、受給権者によって生計を維持しているその者の65歳未満の配偶者があるときは、加給年金額を加算した額とする。(一部改正)

C 障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が240か月に満たないときは、これを240か月とする。

D 障害の程度が障害等級の3級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、2級に該当する者に支給する額の100分の50に相当する額とする。

E 障害厚生年金の額については、当該障害厚生年金の支給事由となった障害に係る障害認定日の属する月の前月までの被保険者であった期間を、その計算の基礎とする。

皆様、こんにちは。今回の解説をはじめさせていただきます。

Aは、障害厚生年金の比較ができますか?という問題です。 障害厚生年金1級=障害厚生年金2級×1.25倍(+配偶者加給年金額) 障害厚生年金2級=報酬比例部分の額(+配偶者加給年金額) 障害厚生年金3級=報酬比例部分の額(障害基礎年金2級×4分の3が最低保障) となります。障害厚生年金1級と2級の場合は、障害基礎年金の2階部分として障害厚生年金が併給されることとなります。障害厚生年金3級の場合は、基礎年金がありませんので、最低保障として基礎年金の75%の額が保障されています。もちろん、1級が1番障害の程度が重い状態です。配偶者加給年金額とは、他の問題の解説でも説明したように、65歳未満の配偶者がいる場合は、扶養手当という意味合いでの226,300円が加算(上乗せ)されることをいいます。 http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail.jsp?id=3224 のURLに金額その他の説明があります。 配偶者が65歳以上になれば配偶者自身が年金をもらうことができる年齢になりますので、加算はなくなります。 よってAは×(誤答肢)となります。

BはAの解説でも触れましたが、「①障害の程度が障害等級の1級又は2級に該当する者に支給する障害厚生年金の額は、受給権者によって生計を維持しているその者の65歳未満の配偶者があるときは、前条(障害厚生年金の額)の規定にかかわらず、同条に定める額に加給年金を加算した額とする。 ②前項(上記①)に規定する加給年金額は、224,700円に改定率を乗じて得た額(その額に50円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは、これを100円に切り上げるものとする。)とする。」という厚生年金保険法第50条の2について問いかけてきている問題です。まさに「その通り」Bは○(今回の〔問 5〕の解答)となります。

Cは「障害厚生年金の額は、第43条1項(老齢厚生年金の額)の規定の例により計算した額とする。この場合に老いて、当該障害厚生年金の額の計算の基礎となる被保険者期間の月数が300に満たないときは、これを300とする。」という厚生年金保険法第50条1項について問いかけてきている問題です。障害を持って働けないだろうという配慮で基礎年金をもらうことができる条件の25年(300月)保障という制度になっています。Cの問題文の240か月が300月であれば良かったのです。よってCは×(誤答肢)となります。

Dは上のAの解説の中にあるように、障害厚生年金の2級と3級の額は同じです。ただし、65歳未満の配偶者がいると加給年金がつくのが2級です。そして大きく違うのは、2級なら786,500円(2013年6月16日現在)の障害基礎年金がもらえるので、実際に受給する額は大きく違います。障害基礎年金の金額に関しては http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail.jsp?id=3226 のURLをご覧下さい。しかし、「障害厚生年金」の部分だけを見れば、2級と3級は全く同じ額ですよ。今回の問題は、ひっかけ問題ですね。ひっかかった人は、今一度問題文のイメージを頭の中に描いて下さいね。Dの問題文の「100分の50」が「100分の100」であれば良かったのです。よってDは×(誤答肢)となります。

Eは「第50条第1項に定める障害厚生年金の額については、当該障害厚生年金の支給事由となった障害に係る障害認定日の属する月後における被保険者であった期間は、その計算の基礎としない。」という厚生年金保険法第51条について問いかけてきている問題です。 上の第51条をよく読んでください。「障害認定日の属する月後」とは、今が4月だとすれば、5月以後のことです。この例で読みかえると、5月以後の被保険者であった期間は、その計算としない(つまり年金額に反映してあげないよ)、ということになります。逆に言えば、「4月までは計算とする」ということになります。これを法律の一般的な言い方に変換すると「障害認定日の属する月以前は計算の基礎とする。」となります。これが今回のEの文章にあう内容ですね。しかし、実際のEの問題文は「障害認定日の属する月の前月まで」というように、さきほどの具体例で言えば、3月という問題文にしています。だから、Eは×(誤答肢)となります。今回の問題は厚生年金保険法第51条を知っている受験生でも、しっかりと考えないと○というようにひっかかってしまうかもしれませんね。

結論として今回の〔問 5〕の解答は「B」となります。

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