第42回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識 〔問 5〕

第42回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識 〔問 5〕

第42回社会保険労務士試験の択一試験問題解説

労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識

〔問 5〕
労働契約法の規定に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A使用者は、労働契約に伴い、労働者及びその家族がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をしなければならない。

B 使用者は、労働者との合意がなければ労働者の不利益に労働条件を変更することはできないが、事業場の労働者の過半数を代表する労働組合の意見を聴いて就業規則を変更する場合には、労働条件を労働者の不利益に変更することができる。

C 労働契約は、労働者及び使用者が、就業の実態に応じて、均衡を考慮しつつ締結し、又は変更すべきものである。

D 労働契約法は、労働基準法と異なり、民法の特別法であるから、同居の親族のみを使用する場合の労働契約についても適用される。

E 使用者は、期間の定めのある労働契約については、やむを得ない事由がある場合であっても、その契約が満了するまでの間においては、労働者を解雇することができない。

皆様、こんにちは。今回の解説をはじめさせていただきます。

「労働契約法は、労働者及び使用者の自主的な交渉の下で、労働契約が合意により成立し、又は変更されるという合意の原則その他労働契約に関する基本的事項を定めることにより、合理的な同条件の決定又は変更が円滑に行われるようにすることを通じて、労働者の保護を図りつつ、個別の労働関係の安定に資することを目的とする。」という労働契約法第1条に、その理念が凝縮されています。つまり、労働基準法にうたわれているような、労働者を保護するという理念を、「合意」というキーワードで契約するというものです。労働者が「合意」するという内容が大切ですよ。使用者側の一方的な押しつけがまかり通ってはいけないという「当たり前」の原理を第1条にはっきりと示しているのが「労働契約法」なのです。それでは具体的な問題を見ていきましょう。

Aの問題文は「労働契約に伴い、労働者及びその家族が・・」とありますが、労働契約をするのは当事者である「労働者と使用者」ですね。よってAは×(誤答肢)となります。家族関係が出てくるのは「遺族」が出てくることが、社会保険労務士試験では多いですね。

Bの問題文は「・・・労働組合の意見を聞いて就業規則を変更する場合には・・・」というフレーズがありますが、これは労働基準法の36協定などてあって、「労働契約法」では、絶対に「労働者個人の同意」がなければ、一切の変更はできません。よってBは×(誤答肢)となります。

Cの問題文は「合意」についての細かい説明のようなものですね。よってCは○(今回の〔問 5〕の解答)となります。

Dの問題文は「同居の親族」の取り扱いですね。あくまでも、労働契約法は、労働基準法にのったとった内容で「労働者個人の同意」を強化した法律ですので、「同居の親族のみを使用する場合・・・」は労働基準法と同様に「労働者ではありません」。よってDは×(誤答肢)となります。

Eの問題文を考えるに当たり、繰り返しご説明します。労働契約法は、労働基準法の内容にのっとったうえで、さらに「労働者個人の同意」を強化した法律です。よって、「やむを得ない場合は、「解雇」もありえます。一例として会社自体がこの世に存在しなくなった無くなった場合(倒産)などは仕方がないですね。そういうときは、雇用保険法で「特定受給資格者」になると勉強しましたね。よってEは×(誤答肢)となります。

結論として今回の〔問 5〕の解答は「C」となります。

本当はAは労働契約法第5条、Bは労働契約法第9条、Cは労働契約法第3条、Dは労働契約法第19条、Eは労働契約法第17条をしっていれば、そのままの問題なのです。しかし、私は「一般常識」の問題については、第1条とその法律の趣旨がわかれば「国語力」で解けるということを、皆さんに分かって頂きたいために、今回のような解説をしました。そして、実際の社会保険労務士試験の本番でも「国語力」は合格点を獲得するのに、おおいに役立つと私は信じています。ただし、さきほどまでの〔問 4〕までのように、単純な労働統計問題が出されると、「国語力」で解ける問題ばかりではないことも事実です。

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