第42回社会保険労務士試験の選択試験問題解説 労働者災害補償保険法 〔問 2〕

第42回社会保険労務士試験の選択試験問題解説 労働者災害補償保険法 〔問 2〕

第42回社会保険労務士試験の選択試験問題解説

労働者災害補償保険法

〔問 2〕 次の文中の(A)~(E)の部分を選択肢の中の最も適切な語句で埋め、完全な文章とせよ。 1 業務災害とは労働者の業務上の、通勤災害とは労働者の通勤による、負傷、疾病、障害又は死亡である。労働者災害補償保険は、業務災害又は通勤災害等に関する保険給付を行い、あわせて、被災した労働者の(A)の促進、当該労働者及びその遺族の援護、労働者の(B)の確保等を図り、もって労働者の福祉の増進に寄与することを目的とする。 2 派遣労働者に係る業務災害の認定に当たっては、派遣労働者が(C)との間の労働契約に基づき(C)の支配下にある場合及び派遣元事業と派遣先事業との間の労働者派遣契約に基づき(D)の支配下にある場合には、一般に(E)があるものとして取り扱われる。

選択肢は以下の①~⑳の中から選ぶこと。 ①安全及び衛生  ②救済  ③業務起因性  ④業務遂行性  ⑤社会復帰  ⑥収入 ⑦受託者  ⑧条件関係  ⑨職場復帰  ⑩生活  ⑪相当因果関係 ⑫注文主 ⑬治療  ⑭派遣先事業主  ⑮派遣先責任者 ⑯派遣元事業主 ⑰派遣元事業主及び派遣先事業主 ⑱派遣元事業主又は派遣先事業主 ⑲派遣元責任者 ⑳労働条件

皆様、こんにちは。今回の解説をはじめさせていただきます。

今回の労働者災害補償保険法の選択試験問題は本試験当日では5点をとってほしいなぁ、と思うようなレベルだと思っています。今回の問題を本試験当日に見て、「むずかしい」と考えるレベルならば、社会保険労務士試験合格はむずかしいのではないか、と私は感じています。もちろん、今は、本試験までまだまだ日数がありますので、出来なかった人は、今後できるようにしてもらえば良いだけですね。それから、各法律科目の第1条~第3条までは何回か目を通しておくことをおすすめします。たいていのテキストには第1条から第3条までは載っているはずですし、もし載っていなくても、今「あなた」がご覧になっているインターネットで検索すれば、必ずHITすると思いますので、本試験までに、1回は各法律の第1条から第3条までをみるようにしてください。1回でも、みたとこがあれば、午前の「選択式試験」で役に立つ可能性もありますので・・・。

ちなみに今回の問題は第33回社会保険労務士試験の午前の選択式試験と同じです。

↓↓↓ここから第33回選択〔問2〕の問題です。↓↓↓

労働者災害補償保険法

[問 2] 次の文は,労働者災害補償保険法第1条及び第2条の2の規定であるが,    〔空欄〕の部分を選択肢の中の適当な語句で埋め,完全な文章とせよ。

第1条 労働者災害補償保険法は,業務上の事由又は〔A〕による労働者の負傷,疾病,障害,死亡等に対して迅速かつ公正な保護をするため,必要な〔B〕を行い,あわせて,業務上の事由又は〔A〕により負傷し,又は疾病にかかった労働者の〔C〕,当該労働者及びその遺族の援護,〔D〕等を図り,もって労働者の福祉の増進に寄与することを目的とする。 第2条の2 労働者災害補償保険は,第1条の目的を達成するため,業務上の事由又は〔A〕による労働者の負傷,疾病,障害,死亡等に関して〔B〕を行うほか,〔E〕を行うことができる。

選択肢 ①援護措置 ②救済措置 ③業務遂行中の事故 ④業務と関連する事故 ⑤健康回復の促進 ⑥雇用環境の整備の促進 ⑦社会復帰事業 ⑧社会復帰の促進 ⑨就業の促進 ⑩職場復帰の促進 ⑪通勤 ⑫通勤途上の事故 ⑬適正な労働条件の確保 ⑭保険給付 ⑮保険給付その他の援護 ⑯労働安全衛生事業 ⑰労働環境整備事業 ⑱労働環境の改善 ⑲労働条件の改善の促進 ⑳労働福祉事業

↑↑↑ここまでが第33回選択〔問2〕でした。↑↑↑

確かに、一部法改正により、単語や語句が違っていますが、同じ条文がそのまま出題されたということは、疑いもない事実です。社会保険労務士試験に合格したいと思っている「あなた」も過去問をしっかりと勉強してくださいね。

では、今回の〔問2〕の問題を一緒に見ていきましょうね。Aは社会復帰の促進、Bは安全及び衛生の確保等を図り、まではすぐに入りますね。

CDEで少し考えましょうか。 派遣労働者は派遣元事業主と雇用関係で、派遣先事業主と指揮命令関係がありましたね。そして、派遣元事業主と派遣先事業主との間では、労働者派遣契約関係がありました。

言葉で言うよりも、厚生労働省のホームページの

http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/kyoukyu/dl/01.pdf

のURLの1頁の1番下の図を見てもらえば、一発です。

社会保険労務士試験に合格したい「あなた」は、ぜひとも、

http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/kyoukyu/dl/01.pdf

のURLの1頁の一番下の図をご覧下さい。

今回のCDEの空欄は、ただそれを文章で書いているだけですね。

ですから、Cは派遣元事業主、Dは派遣先事業主となりますね。

そして、労働者災害補償保険法での業務災害の認定に当たっては、 「労働者災害補償保険法による保険給付は、次に掲げる保険給付とする。①労働者の業務上の負傷、疾病、障害又は死亡(以下「業務災害」という。)に関する保険給付。②労働者の通勤による負傷、疾病、傷害又は死亡(以下「通勤災害」という。)に関する保険給付。③二次健康診断等給付」という労働者災害補償保険法第7条第1項に規定されています。

そして、業務災害の認定についてのアウトラインとしては、「一般に業務災害に該当するかどうかは、最初に業務遂行生(労働者が労働契約に基づいて事業主の支配下にある状態で、命じられた業務に従事しようとする意思行動性)を判断し、次に業務起因生(業務に内在している危険有害性が現実化したと経験則上認められること)を判断し、両者とも認められるときに業務災害になると言われています。しかし、他方では、法律上の要件となるのは、業務起因性であり、業務遂行性は、一般的な前提条件である(必ずしも必要な要件ではない)ともされています。結局のところ、業務災害に該当するか否かは、業務起因性が認められるか否か、最も端的に表現すると「労働者が事業主の支配下にあることに伴う危険が現実化したものと経験則上認められるか否か」を絶対的要件として、業務遂行性も考慮しつつ、個々具体的に判断されているのが実情です。

実際に社会保険労務士試験の第40回社会保険労務士試験の午前の選択問題の〔問2〕労働者災害補償保険法では、

↓↓↓ここから平成20年本試験問題です。↓↓↓

業務災害とは、労働者の業務上の負傷、疾病、障害又は死亡をいい、このうち疾病については、労働基準法施行規則別表第1の2に掲げられている。同表第9号の「その他業務に起因することの明らかな疾病」については、業務災害と扱われるが、このためには業務と疾病の間に相当因果関係がなければならない。例えば、過労死等に関し、平成13年12月には、脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く)の認定基準について、厚生労働省労働基準局長から都道府県労働局長あてに通達されている。また、精神障害等に関しては、平成11年9月に、心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針について、労働省労働基準局長(現厚生労働省労働基準局長)から都道府県労働基準局長(現都道府県労働局長)あてに通達されている。

↑↑↑ここまで平成20年本試験問題でした。↑↑↑

という午前の選択試験問題で出題されています。

この中で、「認定基準」という単語が選択肢Cとして出題されていました。この「認定基準」が業務遂行性と業務起因性の二つを総合判断して認められることになるのです。

今回のEは、派遣先事業主の支配下にある場合には、に続く言葉ですので「業務遂行性」が働きますね。

もう一度説明しますよ。

業務遂行性→労働者が労働契約に基づいて事業主の支配下にある状態で、命じられた業務に従事しようという意思行動性。

業務起因性→業務に内在している危険有害性が現実化したと経験則上認められること。

というのが、それぞれ「業務遂行性」と「業務起因性」の意味ですから、今回のEの空欄は「派遣先事業主の支配下にある場合には」に続く言葉ですから、「業務遂行性」になりますよね。

とにかく、合格をねらうレベルならば、今回の労働者災害補償保険法に関しては、「5点満点」を本試験当日には確実にとってほしいと思うレベルの問題でした。

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