第41回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 労働基準法及び労働安全衛生法 〔問 3〕

第41回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 労働基準法及び労働安全衛生法 〔問 3〕

第41回社会保険労務士試験の択一試験問題解説

労働基準法及び労働安全衛生法

〔問 3〕
労働基準法に定める就業規則等に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

A 常時10人以上の労働者を使用する使用者は就業規則を作成する義務を負うが、週の所定労働時間が20時間未満のパートタイム労働者は、この労働者数の算定には含まれない。

B 使用者は、パートタイム労働者など当該事業場の労働者の一部について、他の労働者と異なる労働条件を定める場合には、当該一部の労働者にのみ適用される別個の就業規則を作成することもできる。

C 使用者が就業規則に記載すべき事項には、いかなる場合であっても必ず記載しなければならない事項(いわゆる絶対的必要記載事項)と、その事項について定めをする場合には必ず記載しなければならない事項(いわゆる相対的必要記載事項)とがある。

D 使用者は、就業規則の作成だけでなく、その変更についても、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合にはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合には労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない。

E 労働基準法第106条は、就業規則を労働者に周知する義務を定めているが、労働者全員が集まる集会の場で会社の人事担当責任者がその内容を口頭で詳しく説明するという方法をとっただけでは、この義務を果たしたものとは認められない。
就業規則は、使用者と労働者の共通の「ルール」として大切なものですね。会社の中での「法律」だとイメージすると社会保険労務士試験の問題が解きやすくなりますよ。

皆様、こんにちは。今回の解説をはじめさせていただきます。

Aの問題文は、前回までの解説でもご紹介させて頂いたように就業規則というものは会社の中での「法律」のようなものです。日本の本当の法律は日本国内にいる人に原則として効果を及ぼしますね。就業規則も会社の中にいる人に効果を及ぼします。ですから、今回のパートタイム労働者に限らず、日雇労働者や臨時雇労働者でも、10人以上という人巣う゛にカウントするとイメージしてくださいね。すべての種類の労働者の人数がカウントされます。ただし、「労働者」という定義には「同居の親族のみ、家事使用人は省く」とあるように、労働者以外の者との混合問題での「ひっかけ」には注意してくださいね。よってAは×(今回の〔問 3〕の解答)となります。

Bの問題文は、別にかまいませんね。就業規則は会社の中での「法律」のようなものですね。ですから、日本の法律として一般法にあたる「民法」にたいして、特別法に当たる「労働基準法」が民法よりも狭い範囲で民法よりも特別な部分の規定として作られたように、就業規則でも、全体の就業規則よりも狭い範囲で、全体の就業規則よりも特別な部分の就業規則を作っても、なんら問題はないわけですね。問題になるのは、新しく作られた就業規則が全体の就業規則の条件よりも、劣悪な条件や、労働基準法に反する内容であれば、問題になるのですが、使用者側のみならず、対象の労働者にとっても、合理的で納得できるような内容であれば特に問題はないわけですね。よってBは○(正答肢)となります。

Cの問題文は、「その通り」ですね。くわしい解説は、さきほどの

第41回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 労働基準法及び労働安全衛生法 〔問 2〕

にご説明してありますのでご覧下さい。よってCは○(正答肢)となります。

Dの問題文は、「その通り」ですね。ここで注意して欲しいのは、就業規則を作成するときも変更するときも「意見を聞けばよい」のです。だから、「こんな劣悪な労働条件を盛り込んだ就業規則には反対です。認められません。」というように、労働者側の代表からの意見を聞いたとしても社長(使用者側)は、「あっ、そぅっ。別に反対してもかまわないもぉン!」と言いながら、その事業所のある場所を担当する「労働基準監督署長」に届け出たら良いのです。いくら反対されても「いいもぉ~ん。」と、開き直って届け出たらいいのです。必ず受理されます。こういう場合は、労働基準法の最低基準に反していないかがポイントとなるのです。ここで「労働者側の過半数の同意を必要とする」などという「同意」を聞いてくる「ひっかけ問題」もありますが、ひっかからないようにしてくださいね。いくら反対されても「意見を聞けばよい」のです。よってDは○(正答肢)となります。

Eの問題文は、就業規則の周知義務についての問題ですね。これは、「いつでも確認できる証拠が残っている」というイメージで結構です。Eの問題文は「口頭で詳しく説明する」だけでは、私ならば、細かいところは「忘れてしまう」と思います。説明内容を「証拠」として、常備しておいてもらわなければいけません。具体的には①作業場への掲示または備え付け②書面の交付③作業場のパソコンなどで常時確認できるようにする、というようにいつでも具体的な証拠が職場内にあって、確認できるという条件でないとダメであるというイメージをもっていれば大丈夫です。よってEは×(誤答肢)となります。

結論として今回の〔問 3〕の解答は「A」となります。

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