第41回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 雇用保険法 〔問 3〕

第41回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 雇用保険法 〔問 3〕

第41回社会保険労務士試験の択一試験問題解説

雇用保険法

〔問 3〕
基本手当に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

A 受給資格者が、当該受給資格に係る離職をした事業主Aのところで雇用される3か月前まで、他の事業主Bに被保険者として雇用されていた場合、Bでの離職により基本手当又は特例一時金の受給資格を得ていたならば、現実にそれらの支給を受けていなくても、Bで被保険者であった期間は、今回の基本手当の算定基礎期間として通算されない。

B 受給資格に係る離職日に満28歳である受給資格者の基本手当の日額は、原則として、その者について計算される賃金日額に、100分の80から100分の60までの範囲で厚生労働省令により定める率を乗じて得た金額である。

C 雇用保険法第22条第2項の「厚生労働省令で定める理由により就職が困難なもの」に該当する受給資格者の場合、その者が当該受給資格に係る離職日において満40歳であれば、算定基礎期間の長さや離職理由にかかわらず、基本手当の所定給付日数は300日となる。

D 受給資格者がその受給期間内に再就職して再び離職した場合に、当該再離職によって高年齢受給資格を取得したときは、前の受給資格に係る受給期間内であっても、その受給資格に係る基本手当の残日数分を受給することはできない。

E 受給資格者が、失業の認定に係る期間中に自己の労働による収入を得た場合、その収入の1日分に相当する額が賃金日額の100分の80に相当する額に達しなければ、当該収入の基礎になった日数分の基本手当の支給に当たり、支給額は減額されない。

皆様、こんにちは。本日の解説をはじめさせていただきます。

「基本手当」に関する問題は基本問題として確実に得点できるように下さいね。「基本手当」のイメージとしては「失業中の生活費」というイメージをもつようにしてくださいね。

Aの問題文は「算定基礎期間」の定義をしっていますか?という問題ですね。算定基礎期間とは「①算定基礎期間は、受給資格者が基準日まで引き続いて同一の事業主の適用事業に被保険者として雇用された期間(当該雇用された期間に係る被保険者となった日前に被保険者であったことがある者については、当該雇用された期間と当該被保険者であった期間を通算した期間)とし、当該雇用された期間と当該被保険者であった期間に育児休業基本給付金の支給に係る休業の期間があるときは、当該休業の期間を除いて算定した期間とする。ただし、当該雇用された期間又は当該被保険者であった期間に次の各号に掲げる区間が含まれているときは、当該各号に掲げる期間に該当するすべての期間を除いて算定した期間とする。(1)当該雇用された期間又は当該被保険者であった期間に係る被保険者となった日の直前の被保険者でなくなった日が当該被保険者となった日前1年の気管内にないときは、当該直前の被保険者でなくなった日前の被保険者であった期間。(2)当該雇用された期間に係る被保険者となった日前に基本手当又は特例一時金の支給を受けたことがある者については、これらの給付の受給資格又は特例受給資格に係る離職の日以前の被保険者であった期間。②一の被保険者であった期間に関し、被保険者となった日が雇用保険法第9条の規定による被保険者となったことの確認があった日の2年前の日に当該被保険者となったものとみなして、前項(上記①)の規定による算定を行うものとする。」という雇用保険法第22条第3項第4項に規定されています。わかりやすく言い換えると、「原則として退職するまで保険料をおさめていた期間は基本手当の受給にカウントします。しかし、すでに基本手当その他で雇用保険からお金をもらっていた期間は除きますよ。」というのをきちんと書けば、さきほどの雇用保険法第22条のようになるわけなのですね。よってAの問題文では「それらの支給を受けていなくても」とあるので、実際にお金はもらっていません。ですから、それらの期間は通算されますね。よて、Aは×(誤答肢)となります。

Bの問題文は「基本手当日額は、賃金日額に50%から80%(60歳以上65歳未満の場合は45%から80%)の給付率を乗じて得た額となる。」という雇用保険法第16条について問いかけてきている問題です。Bの問題文では「60」とい数字が「50」であれば正しい数字だったのですね。よってBは×(誤答肢)となります。

Cの問題文は

第42回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 雇用保険法(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。) 〔問 2〕

の解説をご覧になればバッチリですね。

問題文の「300日となる」という部分は「300日または150日」となっていれば良かったのですね。これは、

第42回社会保険労務士試験の択一試験問題解説 雇用保険法(労働保険の保険料の徴収等に関する法律を含む。) 〔問 2〕

の解説をご覧になっている方にとっては、「二度とまちがえるはずはありませんだみつぉぅ~」というレベルの問題でしたね。よってCは×(誤答肢)となります。

Dの問題文は、「その通り」ですね。普通の受給資格と高年齢受給資格とでは、「所定給付日数」という感覚が全く違うからですね。乱暴な例えで言えば、「日本語」でしゃべる国に住んでいた人が「英語」でしゃべる国に引っ越せば、前の日本語は「使いませんよ」というくらいの変化があるということです。法律では「受給資格を有する者が、基本手当の受給期間内に新たに受給資格、高年齢受給資格又は特例受給資格を取得したときは、その取得した日以後においては、前の受給資格に基づく基本手当は、支給しない」という雇用保険法第20条第3項に規定されています。今回のDの問題文の「高年齢受給資格」にかんしては、「高年齢受給資格を獲得したと言うことは、65歳以上なんだから年金で生活できるのだから、何も雇用保険法で十分な保護をしなくても・・・」というニュアンスがあるとイメージしてくださいね。よってDは○(今回の〔問 3〕の解答)となります。

Eの問題文は、「ひっかけ問題」ですね。「受給資格者が、失業の認定に係る期間中に自己の労働によって収入を得た場合には、その収入の基礎となった日数(以下「基礎日数」という。)分の基本手当の支給については、次の各号に定めるところによる。①その収入の1日分に相当する額(収入の総額を基礎日数で除して得た額をいう。)から1,295円(「控除額」という。)を控除した額と基本手当の日額との合計額(以下「合計額」という。)が賃金日額の100分の80に相当する額を超えないとき。基本手当の日額に基礎日数を乗じて得た額を支給する。②合計額が賃金日額の100分の80に相当する額を超えるとき(次号に該当する場合を除く。)。当該超える額(以下「超過額」という。)を基本手当の日額から控除した残りの額に基礎日数を乗じて得た額を支給する。③超過額が基本手当の日額以上であるとき。基礎日数分の基本手当を支給しない。」という雇用保険法第19条第1項について問いかけてきている問題です。あなたが納める税金などでも基礎控除として何万円かは免除されますね。それと同じ理由で今は1日に1,295円の内職収入はなかったものとして免除されます。それが今回の費用保険法第19条第1項の趣旨なのですね。今回のEの問題文は控除額(1,295円)がぬけていましたね。よってEは×(誤答肢)となります。

結論として、今回の〔問 3〕の解答は「D」となります。

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